本校は、昨年度から、久留米市の「人権・同和教育実践研究指定」を受け、授業改善に取り組んでいます。その中で、友達とかかわい合いながら学習する時間を、「のび合い」と呼び、意図的・計画的に設定していきます。
班で何か一つのことをつくるとき、必ず話し合いが生まれます。たとえば、下の「漢字しりとり」をつくるとき、子ども達は、どんな会話を交わすでしょうか?
・楽器の次は、汽車はどうかな。
・わたしは、機械を思いついたよ。
・ぼくは、記録。
・たくさん、あるね!
一人では思いつかないことも、友達と話し合えば、たくさん言葉集めができますね。
いろいろな考えをたくさん出し合えるようになると、「あれ、これとこれは同じだ」「あれとこれはちがう」など、考えをくらべ合うようになります。くらべることで、ものごとの性質や問題点が明確となります。
たとえば、和語と漢語の使われている場面を考え、「新聞」「ポスター」「百科事典」「天気予報」「昔話」などが、和語と漢語どちらが適切なのかを話し合います。そして、「漢語はかたい感じがするから昔話には使われていない」「百科事典には正確で正式な言葉が必要だから漢語が多い」など、それぞれの特徴を分類・整理します。すると、和語と漢語の比較により、和語と漢語の性質と役割への理解がいっそう深まります。
「1+1の答えは何か?」という問題は簡単ですが、「1+1は、なぜ2になるか?」と問われると、とたんに問題は難しくなります。簡単には解決できない問題とは、説明や記述が必要な問題のことです。
たとえば、
・3×5=3×4+□
「□に入る数は?」と問われると、「3です。」とすぐに答えることができます。しかし、「□に入る数を、どうやって見つけますか?」と問われると、いろいろな考え方が出てきます。まずは、自分の考えを言語化しなければなりません。
A 3×5=15 3×4=12 12に3たすと15。
だから、答えは3です。
B 3の段は、かける数が1増えると3増える。
だから、答えは3です。
AとBのどちらが、よい考え方でしょうか? 説明する中で、子ども達はじっくり思考します。みなさんなら、AとBのどちらがよい考えだと思いますか?
また、
社会科で、日本の食糧自給率について考える学習では、一つの事実について多面的に考えます。子ども達は、ジレンマに悩み、迷います。友達と話し合う中で、いろいろな観点が出て、それを比較検討します。
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